FeelingBody とは何か?をご説明する前に、私の演奏しているファゴットについて少しお話ししたいと思います。

 

全長およそ260㎝、木管楽器の中でも特に長くて重い楽器で、演奏する際にストラップを必要とします。

 

初心者の頃は、構えるだけで体を固めてしまい、まっすぐ音を伸ばすことさえ出来ませんでした。

そのため探究心を持って色々なトレーニング法を試行錯誤し、その都度ノートへの記録を欠かしませんでした。

 

 

高校受験とともにプロの先生につき、丁寧にご指導くださったおかげで無事に音楽大学に入学できました。そこで出会ったのがアレクサンダーテクニーク」という授業でした。体操服に着替え、寝転がったり歩いたり…体の動かし方を学ぶという内容です。

 

驚くことにその原理を応用すると、ファゴットの構え方から、指の動き・舌の動き・息の流れに良い効果が得られました。

 
大学卒業とともにファゴットで仕事をさせていただくようになって10年以上が経ち、再び2014年からアレクサンダーテクニークを学び始め、2016年にアレクサンダーテクニーク・アソシエイツ認定「ボディ・シンキングコーチ」の資格を取得しました。

ボディ・シンキングとは、アレクサンダーテクニークを基としたボディ・マッピングを使い、より効率的な体の使い方を習得するトレーニング法を言います。

ボディ・シンキングを学ぶと、その名前の通り体についての知識が格段に増えます。直接、演奏のノウハウを学ぶことはありませんが、自分を含めた人の動きを観察するようになります。すなわち、様々なことに「気づく」ようになります。
例えば、これらは全てファゴットの演奏と共通の体の使い方がありました。
・ピアノ
・座禅
・ヨガ
・声楽
・水泳
・ゴルフ
・日本舞踊・着付etc…
趣味ではじめたものも、結局は演奏の向上に役立っています。
もともと運動神経がいい方や、なんとなく上手く出来ちゃった、みたいな方には当たり前過ぎて考えもしない事かもしれませんが、「同じコツ」を習得するための手法があることに気づきました。

 

小さい頃あんまり運動する機会がなかったとか、大人しい良い子だった場合などは、赤ちゃんの頃に使っていた身体のバネを忘れてしまっていて、思い出すのはなかなか難しい気がします。

 

 

 

FeelingBody

を使って、様々な学びに共通する「姿勢・呼吸・体の使い方・心のあり方」をお伝えできたらと思います。

 

もちろんこれさえ学べば、誰もがスポットライトを浴びる一流演奏家になれるという訳ではありません。

 

ただ、私自身が昔とは別人のように楽器を吹くことが楽しくなった、見える世界が変わった、ということ。

 

色んな方々とこの楽さを共有できれば、自分も周りも幸せだな、というシンプルな思いから、このFeelingBodyをつくりました。


あと、楽器を吹くことで心も体も健康になれたら素晴らしいですね。

 


 

 

*気軽に私の思い、これまでの経緯を知っていただけそうなブログ記事を集めました。 

 

アレクサンダー・テクニークを日本に広めてくださった片桐ユズル氏&ボディマッピングの考案者、元オハイオ州立大学音楽学部教授ウィリアム・コナブル博士